ギター専門学校に行く意味
皆さんこんにちは。
二十代を音楽やバンドに時間を費やしたので進路で色々考えているギターキッズもたくさんいると思うので今回は専門学校の是非について考えていこうと思います。
私はあくまで是々非々です。
どこからもお金をもらっていないので時代背景も考察しながらわかりやすく説明していこうと思います。
私も高校三年の時の進路相談で先生にどうするかを聞かれて、ギターの専門学校に行きたいと言ったら普通の大学を薦められた経緯があります。
これは何も私のことを思って推薦してくれたのではなく、学校や先生の実績が多分にあったのではないかと推測します。
もちろん担任の先生にはお世話になったので悪くいうつもりはありませんが、教育システム上そうなっているのだろうと思います。
何人進学させたみたいなノルマなんかもあるかもしれませんね。
私は言われたまま大学に行きましたが一年通学し、自分が選択したことでないことや授業も一体何のために受けているのか分からなくなり一年休学の末に退学をしました。
ではあの時、私は音楽の専門学校に行っていれば変わっていたのか。
そうかもしれませんが人生にたらればはなく、ラッキーなことに高校を卒業してから数年後生徒ではなく関係者として潜入することができました。
今はもう閉店してなくなってしまった地元のバーの店員さんと仲良くなり、今までの経緯を話したところ何とその店員さんは某音楽専門学校の卒業生だったんです。
私よりも10歳先輩だったのでさぞ猛者が集まっていたのだろうと思ったら、自分たちの世代でも本気のやつは探すのは大変だったと。
もちろん国立系の学校の中身はわからないし見学も行っていないのでもし気になる方はパンフレットを取り寄せて無料体験に行ってみてはどうでしょうか。
私が行ったのはギター雑誌に掲載されている名の知れた学校です。
知り合いがギター科の先生に採用されたので授業の内容を聞いたり、また違う学校では卒業生のイベントやセッション授業に参加させてもらったりした、、、
私は正直専門学校に行かなくて良かったと思いました。
卒業イベントの演奏を聴いて二年間みっちり訓練を積んだミュージシャンのはずが高校生の文化祭のような緩い感じで、これで音楽業界に太いパイプがあるから就職できるとか本気か?と思ったんです。
もし専門学校に行きたいなら今一度冷静に考えてほしい。
自分は一何を専門に学びたいのか。
専門で学ぶほど好きなことなのか。
自分の学びたいことは本当に専門学校でしか学べないのか。
300万円以上出して二年間通うメリットはあるのか。
自分で働いてお金を稼いで通学する場合もあるだろうけど、お父さんお母さんが支払う場合がほとんどだろう。
地方に行くなら家を借りたりするお金も家具を用意するお金も必要です。
あえてはっきり書きますが音楽が産業になっていた時代はとっくに終わっています。
メジャーデビューなんてどこにそんなマーケットがあるのか知りたいくらい。
300円で聴き放題の時代に印税なんて微々たるものだろう。
そんなことに気づいたミュージシャンは自分たちで音楽をつくり、自分たちで売るわけだ。
もちろん付随してやらないといけないことが増える。
マネジメント、お金のことや著作権のこと。
単純にいい曲を書いてライブをしていればよかった時代よりは自由になった分、今まで任せていた分野も自分たちでやることになる。
私が言いたいことは専門学校にせよ、大学進学にせよ一度高校を卒業して社会人を経験してからでいいと思う。
なぜか?
答えは簡単で一度社会人になり、正社員でもパートでもなんでもいいので社会を経験することによって自分が本当に学びたいことがわかる可能性があるからだ。
そして本当に何が学びたいのかわかれば、その学費を自分に投資することでリターンはあるはずだ。
特に音楽業界、私の言う音楽業界とはメディアが大衆誘導で流行させている音楽業界は必ず衰退すると確信している。それは今までとこれからとではメディアの在り方が変わるからだ。
実際そうなっていることが実感できないだろうか。
ネットのおかげで好きな音楽は多様化し、右向け右の流行を作り出すのはもう無理だ。
今年はこんなのが流行ですとか、これが流行ってますとテレビで叫んだところで興味のないものはない。
むしろそんなことに関心はなく、私はこれが好きだとはっきり言える時代に移行しつつあるのではないか。
非常に良い傾向だ。
今はまさに『時代の転換期』です。
ジャズもブルースもヒッピホップもそれぞれの世界でお客さんを楽しませれば良い。
有名になるとかお金持ちになるとかはおまけにしかすぎない。
今までスマートフォンもなければ、某Tubeもなかった。
私の青春時代の90年代は何もなかった。
あったのは雑誌とテレビのみ。
そしてCDは飛ぶように売れた、売れに売れた。
しかし現在はどうだろうか。
ラジオでも新曲ですと言われて、すぐにこの人だと分かる人はどれくらいいるのだろうか。
大衆の流行を大きなメディアが作れなくなり、CDも自分たちで作れる時代(それがいいとか悪いとかではなく)昔のように家族に別れを告げ、俺はメジャーデビューをするんだと上京するなんて風景はもうどこにもない。
デジタルや通信機器の発展で人と人との距離は限りなくゼロに近い。
自分の作った曲を個人で配信し、世界中の誰かが買ってくれたり聴いてくれたりする時代。
私の近所の牛乳屋さんのお兄さんはハウスを自分で作ってネットで販売していると。
しかもよく聞くとスペインの方が買ってくれたみたいです。(笑)
話を戻して私ならその学費300万円は自分への投資に使う。
ジャズが学びたいならジャズの名盤を片っ端から買うだろうし、ジャズのライブにも足繁く通う。
そして本当に好きになったミュージシャンのライブやDVDを買い、教則DVDなんかも買うはずだ。
だからここが一番大事!
専門学校の先生に学ぶことより、自分が心から好きになったミュージシャンに習うのは一番なはずです。
その経験も少ないのにいきなり音楽の専門学校に行って何とかなるというのは本当にお金の無駄使いだと思う。
例えばマニピュレーターや録音を学ぶことも学校で学ぶ意味がありそうに思うが、これからコンサートやライブ事情も大きく変わるだろう。
そして無料動画サイトや専門学校で教わったミュージシャンは均一化されている。
私はそうやって訓練されたギタリストに興味はない。
個性というものは少しのズレや違いから生まれるものだ。
人から教わったりしたり、教科書で学ぶものではないはずだ。
少しはみ出たところにカッコ良さを感じる私は懐古主義なのかも知れないが。
今日はここまで、
それではまた次回お会いしましょう。